SieMatic in your life
ジーマティック──人生を変えるキッチン

05

ジーマティックのある日本の暮らし

キッチンジャーナリスト 本間美紀


 

早いものでこのコラムも5回です。
これまでは家具やインテリアの感覚に近いキッチンのお話、そしてジーマティックのドイツキッチンとしての哲学について触れてきましたが、今回は日本の暮らしに根付くジーマティックについて書きたいと思います。 

私が出会った真由美さんは、小柄な体に黒い瞳、キビキビと立ち回る素敵なマダムです。真由美さん、新築を機に前の家と今の家、20年以上もジーマティックのキッチンを使い続けているという女性です。そんな彼女のキッチンを訪ねました。L型の大きなキッチンが調理テーブルと収納を囲むような大きな空間です。

「前の家では18年間ジーマティックの黄色いキッチンを使っていました。明るいキッチンをオープンな空間で使って、まだ若い家族の暮らしを彩ってくれました」と話します。新築にあたっては、雑誌などで話題のオーダーキッチンのブランドも検討し、何人かの人に会ってみたそうです。もちろん長く使ってきたジーマティックも有力候補でしたが、決め手はジーマティックの担当プランナーの言葉でした。「元のキッチンもまだまだ使えますよ。どうでしょう、昔のキッチンを工事中にお預かりしますから、これも残してお使いになっては」。

ジーマティックの商品哲学は「タイムレス」。デザインも品質も何十年も使えるように考えられています。長年使った愛着あるキッチン。それを大切にしてくれるジーマティックの姿勢に感激したと言います。

オーク材のカウンターキッチンとモノトーンのキッチンが背中合わせに。

右側の黄色のキッチンが18年間愛用したモデル。

1980年代ににデザインされたジーマティックのカトラリートレイ(写真左)

収納の中にはワイングラスを吊るホルダーも。これもジーマティックのオリジナルパーツ。(写真右)

キッチンからは明るいテラスが見渡せます

革張りのチェアが濃色トーンのインテリアのアクセントになっている

お母様が料理の先生であり、よく食べ、よく飲むご主人と3人のご子息に囲まれた暮らしは、真由美さんを自然と料理上手にしてくれました。収納や料理の動線には、彼女なりのスタイルがあり、それを的確に落とし込んでくれる機能性を求めていました。一方でデザインは、以前のイエローとは違うシックな色柄をイメージしていました。「年齢を重ねて少し落ち着いたデザインで、シンプルなモダンな感じが心にありました」と真由美さん。

ジーマティックのプランナーが提案したのは直線的なデザインの「ピュア」のシリーズ。見た目はシンプルですが、ジーマティックが揃える多様な素材や色の扉の組み合わせで、キッチンをその家のインテリアや建築になじませることができます。

まずはダイニング側のカウンターキッチン。真由美さんがダイニングに選んだ家具は、イタリアモダンの革張りのチェア、ドイツデザインのテーブル。壁は濃色のストーンタイルで、重厚なインテリアです。そんなダイニング側はカウンターにスモークドオーク材。扉はトリュフブラウン色。扉材は表面にかすかな凹凸があり深い表情があります。一見してキッチンに見えない家具仕立てです。

 

一方で料理する側のキッチンは幅4,400×3,950mmの大きなL型キッチン。こちらは光をキッチンに呼び込むツヤのあるロータスホワイトがメイン。ハンドルのないすっきりとした扉を選び、料理をしていない時は静謐な空間になります。ワークトップは人気のセラミック材のデクトン。黒を選んだことで、空間がキュッとひきしまった感じになりました。

この中にぎっしり詰まっているのがジーマティック自慢の数々の収納パーツです。開けるとほら、シンプルなキッチンに途端に生命感が溢れ出します。

包丁ホルダーやスパイスボトル、ミルなどはすべて引き出しに合わせたジーマティックオリジナル。底面にはロゴも入っているのです。

キッチンの壁面も収納に使おうというドイツの合理性。こちらはキッチンペーパーや調味料ラックをハンギングしています。手前の白いセラミックコンテナもジーマティックのオリジナル。収納からキッチン小物までトータルで揃えられるのです。

一方でシンクや水栓などは国内で調達し、日本人の料理のスタイルに合わせたカスタマイズが可能。魚をさばいたり、野菜の下ごしらえをしたり、作業がしやすいビッグシンクを特注。中には段がつき、水切りかごや洗剤入れをはめ込めるようにしています。

テキパキと料理ができるキッチンの向こうには、幸せな食卓が待っています。インテリアとキッチンが一体になることで、料理を始めてから食べる瞬間までが特別な時間に変わるのです。そんな時に、さりげなく暮らす人に寄り添ってくれる。それがドイツのジーマティックのキッチンなのです。

〈全5回 おわり〉

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取材・文/キッチンジャーナリスト 本間美紀

キッチンをインテリアから考える本「リアルキッチン&インテリア」著者。自分らしいキッチンとインテリアを実現した住まいの取材を続け、取材件数は300件以上。

そこに暮らす人、メーカーや売る人など、多方向からのインタビューからデザインとキッチンのある暮らしを考え、執筆。セミナー活動も多数。新刊に「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)

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